Yes
(80年代〜90年代前半)
(With Buggles、90125 Yes、Union Yes ...)
プログレッシブ・ロックの代表バンドとしての70年代のイエスと、80年代以降のイエス。どちらも、時には徐々に。。時には大胆にサウンドが変わっていったように思います。とりわけ80年代初頭の”イエスに革命が起こった”と云われたバグルスとの合体期。そして全米チャートを席捲した90125イエスのサウンドの変化は、驚きと批判の中でもう1つのイエス・サウンドが育っていったと思います。 ※イエスはプログレッシブ・ロックという一般的なカテゴリ分けで、本来なら当サイトでは、プログレのページに載せるべきものですが、80年代以降90年代前半のイエスは、あえてメイン・ページに掲載します。また、下記のUnionとYesyearsについては、90125イエス・メンバーの楽曲に限ってコメントしたいと思います。 独断と偏見のレビューです。内容等、不適切な点、ご容赦くださいませ。 ※ 当コンテンツおよび、70年代イエスを含む All Review Artist Special を プログレのページにアップしました(2001.9.4) |
Album Reviews
Drama (1980) おすすめ度:★★★★★ イエスの歴史の中で、このアルバムのみ、メイン・ヴォーカルはジョン・アンダーソンではなく、「ラジオスターの悲劇」でおなじみのバグルスから加入したトレバー・ホーンが担当。ヴォーカルとキーボード(ジェフ・ダウンズ)がバグルスの2人ということで、テクノ・ポップ色があるようで少ない。。まさにイエスの音なのです。そこにバグルス勢の味付けが加わったサウンドといえます。ジョン・アンダーソンには合わないトレバー・ホーンの若干低めの音域のヴォーカル(といっても高音には違いないですが。。)は、いつ聴いても新鮮です。Machine Messiahのギターとキーボードの掛合いはまさにイエス・サウンドですね。Tempus Fugitのドラム&ベースががっちり支えたストレートなサウンドは、過去の(70年代イエス)ではお目にかかれなかったモノです。そうそう、この曲とInto The Lensは、ジェフのヴォコーダーが印象的でした。このアルバムは、隠れた名作と言っても過言ではないでしょう。 (Member) Trevor Horn (Vocals) Geoff Downes(KeyBoards) Steve Howe(Guitar) Chris Squire(Bass,Backing Vocal) Alan White(Drums) |
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90125 (1983) おすすめ度:★★★★ 「Owner Of A Lonely Heart (ロンリー・ハート)」の全米大ヒットで、イエスのファン層拡大に大いに貢献した作品でしょう(笑)。トレバー・ホーンが一線を退き、プロデューサーとしての役割を果たし、ジョン・アンダーソンが復帰。美形のギタリスト、トレバー・ラヴィン(元ラビット)とのツー・トップ(?)のヴォーカルが新鮮でした。70年代のアルバムには見られなかった同じフレーズの繰り返しが多い点。そして、変拍子を使っているけれども、わかりやすい(覚えやすい)メロディーは、新しいイエス・サウンドと当時思いました。 (Member) Jon Anderson(Vocals) Trevor Rabin(Guitar,Vocals) Chris Squire(Bass,Backing Vocal) Alan White(Drums) Tony Kaye(KeyBoards) |
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9012 LIVE AND SOLOS (1985) おすすめ度:★★ ビデオ・リリースされた90125ライブからの音源(Hold On、Changes)と、各メンバーのソロ曲を収録したライブ作品です。聴き物は、ジョン・マグラフリンばりのトレバー・ラビンのギターソロ、Solly's Bread。そして、クリス・スクワイアとアラン・ホワイトのリズム隊によるWhitefishでしょうか。あくまでもイエスのディープなファンにアピールする作品であるので、特に私はおすすめしません(前述2曲は大好きですが(笑))。 (Member) Jon Anderson(Vocals) Trevor Rabin(Guitar,Vocals) Chris Squire(Bass,Backing Vocal) Alan White(Drums) Tony Kaye(KeyBoards) |
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Big Generator (1987) おすすめ度:★★☆ 個人的には、トレバー・ラビンがスティーヴィー・ニックスが歌うことを意識して書いたというLove Will Find A Wayが大好き!しかし、あまりにもポップになったイエスに抵抗があるのも事実。ジョン・アンダーソンのヴォーカルも、今まで以上に高音が耳につく(悪い言葉で言うとウザイ)。ロンリー・ハートの頃にあった音の緊張感が薄れてきたなと思いました。トニー・ケイの隠れたコンポーザーとしての才能(Rhyrhm Of Love、Shoot High Aim Lowなど)は評価できますけど。。 (Member) Jon Anderson(Vocals) Trevor Rabin(Guitar,Vocals) Chris Squire(Bass,Backing Vocal) Alan White(Drums) Tony Kaye(KeyBoards) |
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Union (1991) おすすめ度:★★★★ 90125YesのメンバーとABWH(Anderson,Bruford,Wakeman&Howe)のメンバー8名が集結して製作した作品。邦題どおりの”結晶”とも言える作品(と私は思っていますが)。実は90125YESとABWHの作品は、残念ながらはっきりと分かれています。90125Yesメンバーの作品はわずかに4曲。Lift Me Up、Saving My Heartはトレバー・ラヴィンのプロデュース。他の楽曲と比べてフレーズが覚えやすく軽快な曲。Miracle Of Loveもそうですが、ボーカルのキメのところはトレバーが担当していますね(90125のChangesもそうでしたが)。The More We Live - Let Goは一転して地味な曲。クリスのコーラス声が気に入ってます。この4曲に限って言えば、★5つです。 (Member) Jon Anderson(Vocals) Trevor Rabin(Guitar,Vocals) Chris Squire(Bass,Backing Vocal) Alan White(Drums) Tony Kaye(KeyBoards) Steve Howe (Guitar) Rick Wakeman (Keyboards) Bill Bruford (Drums) |
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Yesyears (1991) おすすめ度:★★★ イエス・マニアのための4枚組ボックスセット。究極のベストアルバム+レア音源かもしれません。特に77年頃のイエス(Going For The One発表の頃)と、90125時代の未発表曲が収録されているのが貴重。90125時代の音源では、コンサートで、Owner Of A Lonely Heartの前にイントロだけ演奏しておなじみだったトレバー・ラヴィンのMake It Easy、クリスのみで歌っている(ジョンのヴォーカル部分がない)It Can't Happenの2曲。前者はトレバーのワイルドなヴォーカルが光ります。ライブ音源のChanges、And You And I、Heart Of Sunriseの3曲。しかし、And You And Iは、トレバーのギターでは雰囲気ぶち壊し。。叙情性が足りない。。 |
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Talk (1994) おすすめ度:★★★★ トレバー・ラビンのプロデュース作品。ロンリー・ハート回帰のようなThe Calling。しかし、コーラスは重厚。State Of Playの吠え叫ぶギターとサビのジョンの”パ〜ッと明るくなる”ヴォーカルの対比が素晴らしい。トレバーがSupertrampのロジャー・ホッジソンと共作したWalls、エスニックな香りのWhere Will You Beなど聴きどころが多い。圧巻は16分の大作、Endless Dream。まさか90125イエスのメンバーによる大作が登場するとは。。と当時驚きでした。ピアノのリフと壮大なギターソロに始まる。長さを感じないメリハリのある作品に仕上がっています。 (Member) Jon Anderson(Vocals) Trevor Rabin(Guitar,Vocals) Chris Squire(Bass,Backing Vocal) Alan White(Drums) Tony Kaye(KeyBoards) |
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