プログレッシブ・ロックと宇宙。結び付けがされやすいキーワードかもしれません。
最近の多様化したプログレッシブ・ロックとは違い、70年代に出会った作品達は宇宙を連想するものが多くありました。
このコーナーでは、私が出会った宇宙に絡む(またはこじつけた)プログレサウンドをご紹介します。
第3回 COSMOS
80年代に「コスモス」という番組がありました。天文学者でコーネル大学天文宇宙科学科教授、故カール・セーガン(1996年に死去)を案内役に進行するドキュメント番組で、宇宙・地球の歩み、偉大な科学者の紹介や、宇宙論などを興味深い実写やイメージ映像をもとに構成された番組でした。メインのBGMは、ヴァンゲリスの「天国と地獄パート1(Heaven&Hell Part1)」、「アルファ」が使われ、宇宙の神秘を効果的に演出していました。ヴァンゲリス以外のBGMは、「パッヘルベルのカノン」・「ヴィヴァルディの四季」・富田勲によるJ.S.バッハの演奏など、クラシックが多かったです。宇宙のシーンはヴァンゲリス、地上の生物の進化のシーンはクラシック音楽が使われていました。
当時、私の天文の観測仲間は皆、コスモスの番組のみならずBGMにハマリまして、よく観測中のBGMに使用していました。映像の世界も素晴らしかったですが、BGM無くしては映像も映えなかったでしょうね。
そんなある日、天文仲間の友人から ”オリジナル・ストーリーでコスモス・テープを作りたい” との話しが持ち上がりました。その友人が書き下ろした台本(ストーリー)を冊子にして持ってきました。私は、以前天文同好会でプラネタリウムのBGMを担当したりしていた経験があったので、宇宙の誕生〜人類の歩みの話しの番組(というかイメージ・テープ)作りに魅力を感じ、その友人に賛同し、製作に入りました。その友人の知り合いの女性にナレーターをお願いし、BGMをレコードからテープに落し(80年代始めでしたから、レコードでした!)ミキサーを使って、BGMをクロスさせたり。。。作る過程が面白かったですね。
さて、選曲した曲は、この場で取り上げていますのでお分かりでしょうが、”プログレ”中心の選曲でした。数曲、クラシックやポピュラーも入っています。そのテープは今でも所有してます。自己満足ですが、宇宙&プログレの私の集大成としての想い出選曲テープです。
2部構成で製作しました。90分カセットテープ1本の編集です。
弊サイトでご紹介しておりますます”定番系プログレ・グループ”が主要の選曲です。
曲をご存知な方は、思い出して。。。ご存知でない方は、キーワードとタイトルでお楽しみ下さい(機会があれば、下記の曲を聴いてみてください。。)。
第1部 宇宙創生紀
1.プロローグ <<都会の雑踏の効果音>>
First Light (ファースト・ライト) / Harold Budd & Brian
Eno
2.ビック・バン
Louis' Theme(ルイのテーマ) / Illusion
3.天体の形成
Moon Child (ムーン・チャイルド〜幻想) / King Crimson
Water Music Part2 (ウォーター・ミュージック Part2) / Robert
Fripp
4.太陽系
Stratosfear(ロマン) / Tangerine Dream
Albedo0.39(反射率0.39) / Vangelis
5.炎の時代
Obscured Of Clouds (雲の影) / Pink Floyd
6.炎と水の戦い
Curious Electric (キュリオス・エレクトリック) / Jon&Vangelis
Heaven&Hell Part2(天国と地獄 Part2 冒頭部) / Vangelis
Spirits Of Water (水の精) / Camel
Shine On You Crazy Diamonds Part6 (狂ったダイヤモンド Part6)
/ Pink Floyd
<<途中、台風の効果音を挿入>>
7.水の勝利
Steady State(ステディー・ステート) / Penguin Cafe Orchestra
8.海の形成
Atom Heart Mother f.Remergence(原子心母〜再生) / Pink Floyd
Sysyphus Part3 (シシファス組曲 パート3) / Pink Floyd
Each And Everyday (イーチ・アンド・エブリデイ) / Jon&Vangelis
第2部 生命あるものへ
1.神よ。。。 <<雑踏の効果音>>
Not Yet Remembered (ノット・イェット・リメンバード) / Harold
Budd & Brian Eno
Piano Concerto / ラフマニノフ ※エリック・カルメンのAll By
Myself の原曲のフレーズ部分
2.惑星 地球
Elke(白鳥のファンタジー) / Camel
I Want Give It All (アイ・ウォント・ギヴ・イット・オール)
/ Air Supply
3.生命体 (海の中 魚類)
Air Born (ゆるやかな飛行) / Camel
The Sound Of Someone Who You Love Take Away What Doesn't Matter
(君の恋人が去っていく音がするけどたいした音じゃないよ)
/ Penguin Cafe Orchestra
4.生命体 (地上へ 恐竜の時代)
Plateaux Of Mirror (鏡面界) / Harold Budd & Brian Eno
Heaven And Hell Part2 (天国と地獄 Part2 後半部分) / Vangelis
Zorf ゾーフ / Penguin Cafe Orchestra
5.生命体 (氷河期 恐竜の滅亡)
Lunar Sea (月の湖) / Camel
6.生命体 (哺乳類〜ヒト)
野生の祭典 / Vangelis
7.エピローグ (ヒトの世界 現代 そして宇宙へ)
Ignacio Part 1(イグナチオ パート1) / Vangelis <<遠くに聞こえる短波放送の効果音>>
Heaven And Hell (Part1 ラスト部分) / Vangelis
Special Thanks
台本:Kさん ナレーター :Fさん
選曲:SAMON
今でも時々聴いてます。かけがえのない地球・無限の宇宙を旅したつもりで、ひとり悦に入ってます(アブナ〜笑)。
3回シリーズでお届けしました「プログレと宇宙」。如何でしたでしょうか。ご感想などお聞かせいただければ嬉しいです。。
Fin
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